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【vol.7】お客様の時間

今は、お客様の時間の取り合いだという。

情報が溢れ、オンラインでなんでも手に入り、SNSでつながり、なんでも検索でき、いろんなことが便利になったゆえに起こる時間の取り合い。端的にいうと、スマホによる取り合い。いつ片時も離さず、隙間時間は必ず目を通し、多くの情報はスマホから入ってくる。リアルでしか味わえないような体験でも、その情報ももちろん、スマホから。どこに行くにも、何をするにしても、今は事前にスマホを見ないで動く人はいない。

何のために?理由が欲しいから。比較して選びたいから。間違いがないか確認したいから。

となると、実行は予定調和な感になりがちだが、リアルでの体験はそれを超えるものを提供したい。


マーケテイングでは、LTV*など顧客との関係性を時間で考える戦略が注目される。お客様とのつながり度合いを計るのであるが、リアルな現場では業務の効率化も併せて考えられると思う。お客様との時間の関わり方を戦略的に予測することが可能になるので、それ相応の準備や対応も可能になる。その上、必要以上の在庫や営業時間や人件費その他の経費の考え方も変えられる。そうすると、顧客への価値向上にも変換できる。そして、働き方の満足度も上がる。自分の時間にも余裕ができる。


つまり、お客様の時間を考えることは、自分の時間を考えることでもある。

お客様の時間は「取り合う」のではなく、「分け合う」でありたい。


概念として、皆が時間を分け合えれば、SDGsや環境レベルの考え方につながるかもしれない。

小さな取り組みかもしれないが、自社事業でのレストランura ebis.では、コース料理のご予約をお勧めしている。なぜなら、予約していただければ、前持って仕入れや準備を無駄なく行え、その分上質な材料でクオリティの高いお料理を提供させていただける。小さなサスティナブル活動に、お客様と共に取り組んでいる。お帰りには、小さな焼き菓子に添えて、ご協力の感謝をお伝えしている。


ura ebis.


*LTVとは、Life Time Value(ライフ タイム バリュー)「顧客生涯価値」と訳される。一人の顧客が特定の企業やブランドにどれだけの期間(顧客ライフサイクル)にどれだけの利益をもたらすのかの指標。

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