【vol.63】バンクーバー、架け橋と吊り橋?多様性を立体化した都市公園
- 2 日前
- 読了時間: 2分
バンクーバーの市街地、タワマンの間に、ふと現れた立体公園。決して大きくない敷地。ともすると、ビルとビルの間にただあるだけのどうでもいい空間になりそうな気配のところに、なんとも魅力的な空間が創出されていた。
そこは、大胆に高低差を設けて、敷地をまたぐように架けられた立体的なブリッジがあり、路上とは異なる視点から都市の景観を見渡すことができる構造になっていた。
ブリッジの下には、すり鉢上の劇場型空間、水遊びのできる噴水広場が広がる。誰もが、ふとそのブリッジを渡ってみたい気にさせる環境を作り上げている。ブリッジの先にはハンモックがあり、その下に子供達が遊ぶプレイグラウンド、傾斜を利用した滑り台などの遊び場が広がっていて、思い思いに遊ぶ家族連れで賑わっていた。
さらに見上げると、意味ありげなアーティステックなバナーが掲げられている。中に読めない文字が?先住民族の言葉で、「レインボー(虹)」を意味し、この公園の名前として正式に捧げられて?いるという。そして、現代では、都市において、異なる背景を持つ多様な人々を繋ぐ「架け橋(虹)」という意味も込められている。
公園の南側には、地域のソーシャルハブとして機能するスタイリッシュなカフェが併設されてたり、見えないところで雨水利用のサステイナビリティ、夜間の安全対策を兼ねた照明演出など、様々な先進的な仕掛けがある。実は、以前は駐車場だった!場所だという。さぞや殺風景な人々の記憶に残らない場所だったと思うが、今や、人々に日常的に利用され、愛される場所へと変わった。その価値の変換は、まさに「レインボー=架け橋」というコンセプトを具現化した立体構造のなせるところが大きい。
その立体構造を生み出した背景に、バンクーバー郊外の名所である「キャピラノ吊り橋」の存在があると思う。自然の地形を生かしながら、立体的な吊り橋をかけ、先住民との関わり合いの中で、紆余曲折しながら、130年以上かけて作り上げてきた。今では、自然環境を保存しつつ、この街の成り立ちを学びながら遊べるエンターテイメントとして、日々進化している。世界中から人を集める、街の誇らしい存在である。
街の歴史と背景から、街の資産として「過去を未来につなぐ、多様な社会の実現」という想いが、自然環境から街中心部へと、立体的に引き継がれていた。


























