【vol. 56】超都心ビルの苦悩
- 3月11日
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更新日:3月12日
都心の超一等地の再開発が相次ぐ。銀座、渋谷、品川、新宿、などなど今後の予定も多々漏れ聞こえる。が、昨今の工事費の高騰でスケジュールが立たない案件も多い。中には、計画自体が撤退というニュースもある。が、多くは計画を止めるわけにもいかず、漠然と一旦は2030年以降を目標に据えてることが多い。
一方で、近年すでにオープンした開発も、こと商業に関していえば、その後、数年を待たずして行き詰まっているところも多いように感じる。というか、すでにオープン前から、行き詰まっていたのを無理やり体裁を整えて、オープンしたに過ぎないのでは?と思われるものもある。複合開発レベルだと、全体の用途がオフィス重視であったり、都心のレジデンスは好調であったり、と全体としては成り立っているのだろう。
ところが、商業に特化した施設はそうはいかない。路面の一部を除いて、多層にわたるフロアが埋まらない。一等地の交差点ほど、地代が高いゆえに上層階も家賃が高くなる。が、一等地ほど面積も十分に確保できず、上下の回遊動線もうまく取れず、上層階までの活用がうまくない。結果、家賃に見合う価値が生み出せないのである。
街の一角を埋める最新の建造物の中が空洞化していて驚かされる来街者も多いだろう。なぜ、こんな都心の真ん中の一番いいところが?
一旦できた建造物はそう簡単には変えられない。高い建築費をかけてるので家賃も下げられない。負のループにハマっていく。
最善と考えての当初計画を白紙にしての再投資は難しい。もはや、できた時から将来に遺恨を残す構造である。
となると、売却して違うオーナーのもとで、新しい発想での再生というシナリオが、グローバルスタンダードである。プレイヤーも価値観も多岐にわたるので、スタンスによっては柔軟な対応の可能性が広がる。とはいえ、すでに出来上がっている建造物というハード予件をどう生かすのかは至難の業。すでにある数字との戦いも。。。まさにプロデュース能力が問われる、最近そんなプロジェクトが増えている。
作る前からのいつになるかわからない苦悩、作ってからのこんなはずではなかった苦悩、今、超都心プロジェクトほど苦悩に悩まされている。
超都心ビルの苦悩








