【vol. 54】メルボルン、ローカルカフェの街
- sugiura909
- 5 日前
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実に17年ぶりに訪れた。それ以前は年に2回は通っていた街。シティはニョキニョキと高層ビルが立ち並び、その変貌ぶりにまるで浦島太郎の気分。その間、国内外から100万人以上の人口が増えて、街が拡張し続けているという。シティの周辺エリアには、住む人も働く人も訪れる人も、人種も性別や年齢も様々なダイバーシティの見本のような界隈が広がっている。そんな誰にも居心地の良い環境の中、通りごとに、角ごとに、そして路地裏にも、数々のカフェがかなり近場で存在する。
カフェスタイルは、コーヒーショップスタイルが基本だが、コーヒーは依然としてマシンで抽出するエスプレッソタイプが多い。ここでは、薄めたエスプレッソのいわゆるアメリカン的なものをロングブラック、ミルク多めのラテ的なものをフラットホワイトと言って、独自のコーヒー文化がある。日本ではトレンドのサードウェーヴと言われるハンドドリップはあまり見られない。ましてや、スタバのようなチエーン店も見かけない。
多くの店はそれぞれがローカルな店で、コーヒーショップスタイルでもしっかりとした食事を出す店も多く、フルサービスの店も多い。人口が流入してるがゆえに人件費が安いのか?と思いきや、なんと、時給は2500円から3000円という!日本の約2倍近い。。。ただ、日本と違って人口が増えてるので、働き手不足に悩むことはなさそうだ。とはいえ、2倍近い人件費を賄うには?
売価への転換と思いきや、コーヒーはむしろ安いと思うくらい。食事メニュー、スイーツメニューの価格はそこそこ高めではあるが、2倍まではいかない。
さらに驚くべきは、営業時間だ。朝は7時8時から始まるが、大体午後3時か4時には閉まるのだ。8時間、1日の労働時間?とはいえ、その営業時間で利益が出るのか?では、原材料が安い?スーパーで食品の価格を見る限り、東京と大差はなさそう。残るは、家賃が安い?これは現地で確認できなかったので、AIに聞いてみたところ、、、上が住宅その下部が店舗だったり、元倉庫だったりとした物件は手頃ではあるようだ。ついでに、AIで得た情報では、多くの人々が比較的気軽にカフェを始めよう!とすること、毎日金融機関に何件もの開業相談があること。そこから、最初は家族や友達、少人数で始めるゆえに長時間営業は難しい、という事情も透けて見えてきた。また、以前はイギリス連邦としてのパブ文化の存在もあり、夕方からはパブの時間という習慣もあったが、今はめっきり街からパブの存在は薄れていた。(ちなみに、若者はパブ離れしてて、ワインバーに行くらしい)
コロナ禍を経て、より健康的なライフスタイルを求める向きもあっただろう、カフェは朝から昼間に行くものというライフスタイルが出来上がっている。そんな中、いくつかのカフェを展開する事業者もいるし、いくつものカフェで働く人もいて、ペストリーやコーヒーを卸し卸されたりと互助作用もあり、様々なカフェが増える構図になっている。
もとより、カフェがライフスタイルにあって、参入障壁が低く、助け合うネットワークがあり、そして、カフェのある暮らしに憧れて来た人々の共感がさらに街のカフェ文化を活性化している。
【vol. 54】メルボルン、ローカルカフェの街














