最近の工事費の高騰は本当にすごい。これがいわゆる24年問題への助走だとすると、末恐ろしい。それだけが要因ではないと思うが、ここのところ、プロジェクト自体が足踏みする傾向がある。概ね、27、8年頃オープンを公言していた案件が、内々ではすでに軽く30年越えが想定されている。とはいえ、工事に取り掛かる時期の見極めの目処はついていないだろう。
いつになるかわからない計画案は常にアップデートして行かないといけないのはもちろんのこと、そもそも当初の収支予測が成り立たない工事費との乖離をどう解決していくのか?知恵が求められるが、今の工事費の高騰はなかなか知恵では解決できそうもないレベルだ。まず、規模からして、いや、その存在意義からして考え直さないと成立しないだろう。
幸い、時間はできたのだから、今一度、従来型の考えから脱却して、未来志向で考えるオルタナティブを構築すべきだと思う。いつまでも、従来計画案の微調整では、先が見えてこないだろう。そのためにも、多くの知見を集めるべきであるのは、いうまでもない。
知見という意味では、デジタルの技術革新はどこでどう進んで、いつ、どういう形で顕在化するのか。そのスピード、タイミングに従来の計画がアジャストできるのか、全くもって不確定要素が大きい。未知数といっても良い。
そうなると、大きく作って一斉にオープンする従来のビジネスモデルは通用するのか。いわゆるハコモノ開発はリスクでしかないのではないか。となると、概念的には、小さく作って、育てる。少しづつ検証しながら段階的に開発を継続させる考え方が必要になってくると思う。が、そうするとさらに工事費を含むコストが倍増するのが従来の社会構造である。しかしながら、たとえ、今まで通り、目一杯の開発ができたとして、できた時に、世の中、すっかり変わっていて、人がいない、お客様も働き手もテナントもいない、ということにならないだろうか。。。
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